※2025年1月時点での内容です
■部門紹介
インダストリアルクラウドプラットフォームビジネスユニット アセット&ファイナンス(以下A&F)セクターでは、総合金融・カード・銀行・保険などのクライアントに対しIT戦略から業務改革、システム導入まで幅広いコンサルティングサービスを提供しています。リース業界向けビジネスプラットホーム「ABeam Cloud Asset & Finance Platform」をグローバルベンダーと共同開発し、業界全体の生産性向上と競争力強化を目指しています。
Index
グローバルベンダーと協力し、リース業界のDX基盤となるプラットホーム開発に力を入れるA&Fセクター
廣瀬
これまでのキャリアと現在担当されている業務内容を教えていただけますか。
山﨑様
私は2013年に新卒で入社しました。入社当時からグローバル志向が強く、半年程の中国出張を何度か経験し、インドの出向施策なども手掛けるなど日本と海外とのブリッジとしての役割を担ってきました。
現在はマネージャーとして、リース業界向け標準基幹プラットホームの構築とそれを起点としたリース各社の業務改革などを行っています。
鈴木様
私は、前職SIerで開発、保守運用を経験した後、アカウント営業としてクライアントとの接点を持ち、そこからキャリアアップを目指してアビームコンサルティング株式会社(以下、アビーム)に転職しました。
転職後はグローバルプロジェクトのPM・PMOを目指し、グローバル案件のPMOやアジア支店への駐在を経験しました。
現在はマネージャーとして、インドの協業先グローバルベンダーに出向中です。
主に、協業するチームの立ち上げ支援、メンバーの育成や、コミュニケーションサポート、課題解消アクションの検討・実行管理などを手掛けています。また、横に人数規模を増やしていくことと、縦に成熟させていくことをミッションとしています。
相部様
私は2020年の新卒入社で、現在コンサルタントとしてインドの協業先グローバルベンダーに出向中です。
主な業務は、開発チームのタスク管理やスケジュール管理です。具体的には、各メンバーがスムーズに業務を遂行できるよう、設計書や仕様書を整備し、作業が進めやすい環境を準備するなど進捗状況を常に把握し、問題が発生した際には早急に対応することで、全体の効率化と品質向上に努めています。また、スキルレベルを見極めてタスクをコントロールすることで、メンバーの能力を最大限に引き出すためのサポートにも注力しています。
黒崎様
私は2021年に新卒で入社しました。 学生時代に参加した海外のインターンシップ経験を活かしたい旨を上長に伝えたところ、グローバルメンバーが所属するチームに配属していただきました。
1年目は機能開発からテストを経験し、技術力を身につけ、現在はコンサルタントとして、要件定義・設計開発を中心に行っています。また、日次会議のリードやスケジュール管理・QA対応で業務など自チームに所属するグローバルベンダーのサポートをしながら、日本・グローバルの両方のメンバーがスムーズに業務遂行できるよう意識して活動しています。
廣瀬
A&Fのプロジェクトについて、お話しいただけますか。
山﨑様
業界標準のプラットホームの構築とそれを起点にしたリース各社の業務改革を目標としています。また、海外に対してもプラットホームを導入していきたいという狙いがあるため、海外出向者とのタッチポイントを切らさないように、常に連携しています。
私は、アプリ横断チームの領域リーダーとして、フロント/バックシステムとの領域横断でアプリ検討課題の解決と、セクター活動としてグローバル人材育成をリードしています。
相部様
現在、私は「グローバルメンバーのスキル向上と業務遂行能力の強化」をミッションとして、インドに出向しています。主な目的は、現地チームが自立して開発業務をより多く担えるようにすることです。特に開発・テストがピークを迎える繁忙期には、日本側の負担を軽減するため、グローバルメンバーが作業着手できる下地を整え、現地メンバーをリードしています。
また、プロジェクト進行中に即時対応が求められる場面では、現地と日本の橋渡し役として迅速な意思決定をサポートし、コミュニケーションを円滑にする役割も果たしています。現地チームの能力を最大限に引き出しながら、プロジェクト全体の成功に貢献することが私の責務です。
グローバルメンバーとプロジェクトを推進するために重要なのは、可視化と対話。そして、相手を理解しようとする姿勢。
廣瀬
海外エンジニアとのプロジェクト経験について、具体的に教えてください。
山﨑様
私は標準プラットホームの開発メンバーとして、インドのオフショア拠点メンバーをスクラムに加え、日本含む3カ国の混成チームとしてスクラムを構成しました。チーム組成当初は、インプットとなる設計書や参考情報の大半が日本語、日々のコミュニケーションは英語だったため、関係者が同じレベルで情報を共有できておらず、コミュニケーションという点で困難を伴いました。
それらを改善するために、設計着手する際はIPOを可視化し、言語以外で表現し伝えることを心がけるなど、プロセスづくりに注力しました。
廣瀬
海外のエンジニアと連携する際に、意識しているコミュニケーションの工夫などはあるのでしょうか。
黒崎様
私は、「こんにちは」や「ありがとう」を現地のタミル語をなるべく使うように心がけています。彼らも次第に日本に対して興味を持ってくださるようになり、心理的距離が近づいたように感じます。
また、可能な限り対話でのコミュニケーションを取ることを心がけています。多少聞き取りや単語に不安があったとしても、積極的に視覚情報を活用し、こまめに相手の発言を聞き返し確認することや、シンプルな言い回しを意識することにより、ミスコミュニケーションを防いでいます。懸命に理解しようとする姿勢や、伝えようとする姿勢が伝わり、信頼関係の構築にもつながっています。
相部様
私は、海外のエンジニアと連携する際に、タスクを細分化し、各メンバーの責任範囲や役割を明確にすることを意識しています。
特に重要な依頼をする際には、チャットでの指示に加え、上位者も交えた対話を行い、期待値を直接伝えることを心がけています。そうすることで、メンバーがタスクに対して責任・自信を強く持ち、積極的に作業を引き受けてくださるようになりました。
現時点では、日本のクライアント向けにシステムを構築しており、グローバルメンバーはタスクや成果物のゴールイメージがつかみづらく、モチベーションが保ちづらい状況です。完了したタスクに対して感謝の気持ちを必ず言葉で伝え、メンバーのモチベーションを高めることも意識しています。
インドには、仕事終わりに食事会や飲み会を行う習慣がないため、より仕事中のコミュニケーションが重要であると感じています。
鈴木様
グローバルメンバーは、自身のやりたいことやキャリアに合う・合わないという意思をはっきりと持っており、その傾向が日本メンバーに比べて強いと感じます。そのため、サンドイッチの法則で、まずは相手のキャリアを尊重していることや信頼していることを伝えた上で、依頼事項や厳しいフィードバックを伝え、アサインするようにしています。
グローバルチームでのプロジェクトでは、目的意識の明確化が特に重要
廣瀬
日本での仕事の進め方との違いを感じた瞬間と、その時どのように乗り越えたのかについて教えてください。
黒崎様
日本の開発者であれば、プロジェクトに遅延が生じた場合、遅延解消の方法を優先的に考える傾向が強いかと思います。たとえば、設計者のミスでも、開発側も協力して何とか遅延を少なくしようとします。一方で、グローバルベンダーの場合、責任の所在・境界を明確にし、その担当者が責任を追及する傾向があります。そのため一緒にプロジェクトを成功させるチームメンバーとして、設計段階からグローバルメンバーの意見を取り入れ、定期的に設計書のレビューを行い、双方の理解を深める工夫をしています。これにより、立場を問わない協力意識を生み、より効率的に進められています。
山﨑様
グローバルベンダーは遅延に対する重要性の認識が低い傾向にあり、遅延することで与える影響力の大きさを理解してもらうための方法が2つあります。1つ目は、あらかじめ厳しめのスケジュールを提示すること。2つ目は、タスクレベルの遅延が生じた際の影響・リスクの質問・指摘を通じて具体的に示し続けることです。後者に関しては、開発ライフサイクルをマネジメントした経験に基づく必要があり、テクニカルエッジメンバーを納得させるだけの根拠を示すことを意識しています。
相部様
グローバルチームと仕事をする中で、仕事に対する姿勢は日本と非常に近いと感じています。特に、与えられた仕事を最後までやり遂げるメンタリティーが強く、プロジェクトを進める上で非常に頼りにしています。
日本との違いがあるとするなら、成果物を提出する際に次のプロセスやレビュアー、最終的なクライアントを意識した仕事の進め方が日本ほど徹底されていないことがあると感じています。この課題に対処するために、具体的なサンプルを準備し、レビューへの影響を視覚的に示した他、資料作成までをメンバーの責任範囲として明確に伝えることで、後続作業を意識した資料作成を促しています。
廣瀬
グローバルチームで働くからこその挑戦や苦労はどんなところにありますでしょうか。また、それをどのように乗り越えてこられたのでしょうか。
山﨑様
プロジェクトをスケジュール通りに確実に推進していくことが大変難易度が高いと感じています。
グローバルチームでは目的、ゴールを明確にすることが大切です。各タスクレベルで期日管理を行いますが、タスクの目的や期日の意図を明確にして、理解していただいた上で進めていかないと期日通りに進捗しません。
そのため、徹底的に目的を理解していただくためにコミュニケーションを図り、期日の設定の一部をグローバルメンバーにも裁量を与え、自分たち自身で設定していただくことで、克服してきました。
鈴木様
文化や考え方の違いで、プロジェクト推進上の優先順位が違っていたりします。日本では品質が最上位ですが、海外ではスピード重視の傾向が強いです。そのため、品質重視の思考へ変革することに苦戦しました。
相手の考えを尊重・理解し、意見を聞いた上で、こちらの主張を背景や理由を盛り込みながら伝えることで、納得をしていただけるケースが多いです。また、食事などをともにすることで、仲間意識を芽生えさせ、こちらの考えや主調を通しやすくなるよう努力しています。
流暢に英語が話せなくても、熱意を伝えればグローバルに挑戦できる環境
廣瀬
A&Fセクターのどんな部分に魅力を感じていらっしゃいますか。
黒崎様
熱意とその根拠となる経験を伝えれば、グローバルに挑戦できる環境があるところです。A&Fセクターは発足して間もない組織ということもあって、セクター全体で、年次に関わらず挑戦するメンバーの背中を押す、という風土があります。グローバルベンダーとの協業に関して、たとえ流暢に英語が話せなくても、自身の目指したいキャリアや熱意を伝えることで、その立場を任せてもらえます。もちろん簡単なことばかりではありませんが、未開拓の地を切り開いていくという風土はアビームの中でも屈指のセクターで、非常に魅力的だと思います。
山﨑様
若手のうちからグローバルメンバーとの接点があること、そして、若手のうちからクライアントと議論の場に立てることは、魅力の1つだと感じています。
業界標準をつくっているため、標準業務についての知見が深まり、それを起点にどのように個別業務に対処するか、業務改善をリードするかといった、論理的思考力等のコンサルコアスキルを早期の段階から磨ける環境も魅力的です。
また、潮流となるローコードを用いたアジャイル方式のプロジェクト進捗や大規模開発を経験でき、スキルのエッジを立てることも可能です。
廣瀬
A&Fセクターの雰囲気や働きやすさについて教えてください。フォロー体制や取り組み等あればお願いします。
山﨑様
リース業界は細かい業界知識を求められますが、コアな業務やプロジェクトマネジメント等、一定期間の修練が必要な領域に対する有識者がおり、若手と中堅がお互い補完しながら目標に向かって協業しています。
また、グローバルメンバーが自分で提案をし、設計できるレベルとなることでクライアントの変革を図りたいと考えているので、日本メンバー向けの育成施策として出張/出向の機会を創出する他、実際に出向出張メンバーから還元の機会を設けています。
グローバル案件獲得やグローバルメンバー育成などやるべきことはまだまだある
廣瀬
今後のキャリアビジョンや目標を教えてください。
黒崎様
国内、国外を問わずプロジェクトをリードしていける人材になることが目標です。
そのために、まずは現在活用している開発プラットホーム以外の幅広い技術や最先端の技術に関しても知見を身につけたいと考えています。また、グローバルベンダーとの協働の中で、「単に期限内に成果物をつくらせること」だけでなく「どのように彼らに成長していただくか、日本メンバーと共に成長していくか」を、より重視して活動していきたいです。
相部様
2年間の駐在で本案件のリリースを成功させ、プロジェクト管理やメンバーマネジメントの力をつけ、さらにインフラ設計にも重点を置いていきたいと考えています。
また、プロジェクト全体を1人で最初から最後まで回せる力をつけること、さらに大きなプロジェクトにも挑戦し続けることも目標です。そのために、今後は基盤となるアーキテクチャの設計部分でさらなる経験を積み、技術的なスキルを強化し、5年後にはメンバーをリードしながら、自分自身で小規模なプロジェクトを遂行できるようになりたいと考えています。
山﨑様
私自身は、プロのコンサルタントとして、1つの企業ではなく、業界や社会のアジェンダに対して解決をリードできる人物になりたいと考えています。多様なメンバーと国内だけでなくグローバル市場でもこれを成し遂げていきたいです。
当セクターとしても、次なる一手として、日本国内市場だけでなくグローバル市場(国内ロールアウトだけでなくローカル企業を指す)でプラットホームビジネスを展開していきたいビジョンを持っており、グローバル企業の商習慣に明るいメンバーやそのマンパワーを頼ることは必須になっています。そのために、グローバル企業、人材とコネクションを持つ必要があり、パートナーとなりうる企業と私たちは同じ視座に立つためにメンバー育成、目線をアップできる力が必要とされていると考えます。
これらビジョンの達成のために、グローバルメンバー育成リードの立場として、より多くの出向/出張の機会を創出していきたいです。ビジョンに共感し、施策を推し進める上で生じる障壁を事前に検知して、解決を図れるスキルセットを持った人材と共に、ビジョンの達成を推し進めていきたいです。
鈴木様
グローバルプレーヤーとしての自己成長を続け、グローバルリソースを活用したグローバル案件の創出とデリバリーのリーディングをすることが、今後の目標です。
具体的には3つあります。1つ目はグローバルビジネスの拡大で、A&Fセクター発の海外案件獲得、SEADC主体の開発案件創出。2つ目は、グローバル人材の育成として、A&Fセクターメンバーの海外チャレンジの機会創出、ジェネラリストの育成を推進。3つ目はグローバルメンバーのプレゼンス向上として役割引き上げに取り組んでいきたいです。
廣瀬
候補者に向けたメッセージやアドバイスがあれば、お願い致します。
全員
A&Fセクターは、多様なバックグラウンドを持つメンバーが協働し、挑戦を重視する風土が特徴です。A&Fプロジェクトには社内外、国内外の多くのステークホルダーが関わり、多様な視点を学びながらスキルを磨ける環境があります。
また、早い段階から海外や顧客との接点を持て、グローバルな視点での成長を実感できる職場です。今後は東南アジアを中心とした海外展開を見据えており、新たな挑戦の機会が広がっています。
英語力がある方はもちろん、挑戦する意志を持つ方であれば、経験やスキルに応じた多様なキャリアパスが描けます。私たちは、お互いを支え合いながら成長する仲間を歓迎します。挑戦の意欲を持ち、A&F事業に共感していただける方はぜひ一緒に働ければと思います。