株式会社enableX CEOインタビュー／起業家が3割、1年で5社M&A「事業開発コンサル」の新勢力

プロダクトライフサイクルが短期化し、市場環境が激変する中、企業が安定した成長と雇用を維持するには高度な事業開発力が不可欠です。しかし、「その力を備えた組織は市場にまだ十分に多くない」株式会社enableXの代表取締役CEO・釼持駿様はそう語ります。
学生起業からP&G、2社の事業売却という経歴を持つ実業家がつくるのは、「事業を形にする・伸ばす」ことに徹底的にこだわる次世代型事業開発ファーム。
起業家比率30%、独自開発AIエージェント、1年で5社M&A――実装力とテクノロジーで「事業開発の純粋想起1位」を目指す挑戦を追います。

シンガポールで起業→P&G→2社売却、異色CEOの「事業開発No.1」への執念

高嶋
これまでのご経歴について教えてください。

釼持様
学生時代にシンガポールで起業し、事業売却を経験しました。その後、P&Gのマーケティング部門でアジア7カ国のマーケティング業務を経験させていただいた後、コンサルティングファームの立ち上げを行い、戦略・マーケティング領域のコンサルティングを行ってきました。そのコンサルティングファームを上場企業へ売却し、現在はNo1の事業開発ファームづくりを目指して株式会社enableXを創業し、代表取締役として経営を行っています。

高嶋
enableXへ参画した理由を教えてください。

釼持様
「事業開発ファームでNo.1となるエクセレントカンパニーをつくりたい」――これが創業の原点です。
プロダクトライフサイクルが短期化し、市場環境が激変する中、企業が安定した成長と雇用を維持するには高度な事業開発力が不可欠です。しかし、その力を備えた組織は市場にまだ十分に多くないと感じていました。
たとえば、戦略コンサルティングファームといえばマッキンゼー、ITコンサルティングといえばアクセンチュアが思い浮かびますよね。しかし「事業開発に強いコンサルティング会社」と聞かれて、パッと出てくる会社はあまりないのではないでしょうか。
私たちは「事業開発ファームといえばenableX」と純粋想起される存在になることを目指しています。そして事業開発力を磨き続けることで、雇用の拡大・経済の安定成長に寄与し、社会貢献をしていきたいと考えています。

起業家多数在籍、独自LLM構築「戦略で終わらせない」事業開発の新モデル

高嶋
enableXの事業内容および独自性／他社優位性について教えてください。

釼持様
enableXは「次世代型事業開発ファーム」として、AI時代における事業開発の新しいモデルを創造しています。私たちの独自性は、大きく分けて「高い事業実装力」と「先端テクノロジー」の2つです。

高い事業実装力に関しては、当社には起業・上場・売却までを成功させた実業家が多数在籍しており、そのナレッジが蓄積されています。そのため、「戦略だけつくる」「調査だけをする」というサービスではなく、「事業を形にする・伸ばす」というアウトプットに徹底的にこだわった事業開発サービスを提供しています。
社内には海外アライアンスを構築するチーム、セールス&マーケティングの実行チームも有しており、戦略から泥臭い実行までグローバルに一気通貫で行える機能を備えています。他のコンサルティングファームでは戦略立案で終わることも多いですが、私たちは実際に事業を動かすところまで深く関与します。

テクノロジーに関しては、当社が技術研究を行っている領域の高い社会実装力を有しています。経営管理やマーケティングの高度化をAIを用いて実現したり、デジタルクローン技術や独自LLMを構築する技術力を生かしたりして、次世代型の事業開発オペレーションを実現しています。

また、当社は自社でも複数の事業を展開しています。直近1年間では5社のM&Aを行い、当社の有する事業開発力とAIテクノロジーでバリューアップを行っています。
自社事業で最新テクノロジーの実装ノウハウを蓄積し、実際の事業運営の経験に基づいた、地に足のついた支援を提供できることが強みです。

高嶋
釼持様から見て、マーケット内でenableXはどのような立ち位置を築いておられますでしょうか。

釼持様
お客さまからは「事業をつくり・事業を伸ばしたい時に頼れるパートナー」というポジションで認識いただけるようになってきました。
当社は戦略コンサルでも総合コンサルでもない、新しいジャンルを構築したいと考えています。単なるアドバイザーではなく、事業の成功にコミットする真のパートナーとして、お客さまと並走する存在でありたいと思っています。
また、最近では海外企業からも事業共創の相談をいただくケースが増えてきました。グローバル対応できる体制も整ってきており、国境を越えた事業開発支援が可能になっています。

事業開発力×AIテクノロジーへの積極投資、No.1実現への成長シナリオ

高嶋
今後の事業展望について教えてください。

釼持様
事業開発ファームとしてNo.1を実現するために、事業開発力・AIテクノロジーへの積極的な投資を継続していきます。事業開発力を徹底的に磨き続けることが、私たちの最大の差別化要因だと考えています。
また、国内事業だけではなくグローバルプロジェクトも強化していきます。M&A、マーケティング、テクノロジーを含めた豊富な事業開発アジェンダへの対応力を強化し、あらゆる業界・地域で「事業開発の課題があればenableX」と思っていただける存在を目指します。

コスト削減からトップライン向上まで、AIで変える「事業開発の現場」

高嶋
AIテクノロジー活用について、具体的なPJ事例を教えてください。

釼持様
2つの特徴的な事例をご紹介します。

①コスト削減・効率化プロジェクト
データ分析の自動化、開発の自動化、需給予測の自動化など、これまで人が行ってきた領域をAIに代替させるプロジェクトです。人がより付加価値の高いコアワークに時間を割ける環境をつくることで、組織全体の生産性を飛躍的に向上させます。

②トップライン向上プロジェクト
デジタルクローン技術を用いてメンバー一人ひとりの企画力を引き上げ、アウトプットの質を向上させるような取り組みも行っています。
また、既存のサービスにAIテクノロジーを導入することでプロダクトの付加価値をあげていくような、トップラインに寄与するようなプロジェクトも行っています。

高嶋
社内でのAI活用についてはいかがでしょうか。

釼持様
社内には専門のAI研究開発チームを立ち上げ、毎日最新のAI技術を研究しています。最新のツールを試して、良ければお客さまに提供し、ダメなら改良を重ねる――常に最前線に立ち続けることで、時代が変わってもビジネスモデルを柔軟に変化させられる体制を整えています。
また、当社の事業開発ナレッジや業界インサイトなど、独自で有するデータを学習したエージェントを社内で活用しています。それによって、当社の有するナレッジをプロジェクトに最大限生かし、時間がかかってしまうデータ分析や資料作成を大幅に効率化させ、より付加価値の高い業務をメンバーが行える仕組みを整えています。
単にオープンなAIツールを使うのではなく、enableX独自の知見を組み込んだAIエージェントを構築している点が、私たちの強みです。

戦略立案で終わらない、組織をつくり結果を出す「一連のプロセス」が学べる強み

高嶋
御社の今後の成長に向け、どのような人材を求めているのかお聞かせください。

釼持様
2つのポジションでご説明します。

①事業開発マネージャー
将来的に経営者になりたい方、経営者マインドをしっかりと養っていきたい方、経営に強い興味がある方を求めています。加えて、先端テクノロジーにも興味があり、事業開発プロジェクトに主体的に取り組める方が理想です。

②AIコンサルタント
AIの研究開発や技術開発に興味があり、コンサルティングファームという事業会社の中でそれを実践したい方を募集しています。自社でも事業を持ち、実際のビジネスに直結した技術研究・開発ができる環境です。

高嶋
現在のフェーズでenableXに参画するキャリア上のメリットを教えてください。

釼持様
最大のメリットは、事業の上流工程から実行支援まで一貫して携われることです。 他のコンサルティングファームでは、戦略立案で終わることも多いですが、私たちは実際に事業を動かすところまで深く関与します。組織をつくり、人をエンゲージし、結果を出す――この一連のプロセスを経験できることは、他では得られない成長機会です。
また、複数の事業を立ち上げて上場・売却まで経験した経営者が多数在籍しており、いつでも相談でき、アドバイスを受けられる環境があります。
さらに、グローバルな視点、最先端のAIテクノロジー、実践的な事業開発ノウハウに日々触れることができます。M&Aによる事業拡大も進めているため、キャリアの選択肢も多様です。

起業家が2〜3割、国籍・経歴超えてフラットに議論する「多様性」の実力

高嶋
メンバーはどのようなバックグラウンドの方が多いのでしょうか。

釼持様
非常に多様なバックグラウンドを持つメンバーが集まっています。
最も特徴的なのは、起業経験者が全体の2〜3割を占めていることです。自分で会社を立ち上げ、売却や上場まで成功させたメンバーが多数在籍しています。
また、グローバルコンサルティングファーム出身者、大手事業会社でマーケティングや事業開発を経験した人材、AI技術に精通したエンジニアやデータサイエンティストなど、多様な専門性を持つメンバーで構成されています。

高嶋
カルチャー、働き方について教えてください。

釼持様
最も大切にしているのは、フラットで議論しやすい環境です。
起業家、グローバルコンサルタント、AIエンジニア、事業開発のプロなど、バックグラウンドは異なりますが、国籍や経歴を超えてフラットに意見を言い合える文化があります。
また、私たちはAI時代の事業開発という、まだ誰も正解を知らない領域に挑戦しています。だからこそ、失敗を恐れず、常に新しいことにチャレンジし、お互いから学び合う姿勢を重視しています。
「結果を出す」ことへの強いコミットメントも、私たちのカルチャーの核です。

既存の枠組みに満足しない人へ、新領域を切り拓く「強い意志」を持つ者が集う場所

高嶋
読者へのメッセージをお願いいたします。

釼持様
enableXは、事業開発という永遠の経営課題に対して、AI時代における新しい解を提示しようとしています。

私たちが目指すのは、単なるコンサルティングファームではありません。
私たちがつくろうとしているのは、次世代の事業開発集団です。AI技術、経営タレント、グローバルな視点、そして何より「絶対に結果を出す」という強い意志を持ったプロフェッショナルが集まる場所です。
もしあなたが、既存の枠組みに満足せず、新しい領域を切り拓くことにワクワクするなら。もしあなたが、事業をつくることの泥臭さと面白さの両方を理解しているなら。もしあなたが、グローバルな舞台で自分の可能性を試したいなら。
ぜひenableXの門をたたいてください。
一緒に、AI時代の事業開発の歴史をつくりましょう。

釼持駿 様 株式会社enableX CEO

コンサルティングファーム、P&Gマーケティング部門を経験。トップクラスのマーケティング知見を有し、経営戦略・事業開発・マーケティングにおけるコンサルティング実績を多数有する。事業家としても起業・上場企業への2社の事業売却実績あり。2023年より次世代型事業開発ファームであるenableX社を立ち上げ、M&Aやテクノロジー投資を積極的に推進している。

株式会社enableX

会社名 株式会社enableX
役員 代表取締役CEO：釼持 駿、取締役 中村 陽二
執行役員：周 涵・韓景旭・山崎 雄太・倉本 岳
従業員数 526名　※グループ連結
設立日 2022年9月1日

所在地 ＜本社/東京支社＞
〒102-0083 東京都千代田区麴町3-5-17 晴花ビル 4階・7階
＜大阪支社＞
〒530-0001 大阪府大阪市北区梅田2丁目4番13号 阪神産経桜橋ビル501号室
＜名古屋支社＞
〒460-0003 愛知県名古屋市中区錦2丁目10番13号 SC錦ANNEX 603号室
＜福岡支社＞
〒810-0001 福岡県福岡市中央区天神3丁目4番8号 天神重松ビル 602号室

グループ会社 株式会社M&A承継機構／株式会社Branding Engineer／株式会社Branding Career
株式会社ジンアース／TSR株式会社／株式会社MapleSystems／株式会社Carecon
株式会社Growth One／株式会社Digital Arrow Partners／株式会社Ⅱ Hundred

アクシスコンサルティング

アクシスコンサルティングは、コンサル業界に精通した転職エージェント。戦略コンサルやITコンサル。コンサルタントになりたい人や卒業したい人。多数サポートしてきました。信念は、”生涯のキャリアパートナー”。転職のその次まで見据えたキャリアプランをご提案します。