コンサルティングファームの在籍者数はどう変動している?2025年12月最新データで読み解く人材動向

コンサルティングファームの在籍者数はどう変動している?2025年12月最新データで読み解く人材動向
2025年3月から12月にかけて、主要コンサルティングファームの在籍者数(被保険者数)は継続的な増加傾向を維持しました。

12月時点では前月比+0.3%(+178名)増加し、年間累計では+4,896名(+8.3%)の純増を記録。この記事では、2025年を通じた採用・人材戦略の動向を分析します。

2025年は「採用拡大から安定成長」への転換期

一言で言えば、2025年は新卒・中途を通じた採用拡大フェーズから、定着・最適化を重視する安定成長期へと移行した1です。

12月は+0.3%の小幅な増加に留まりましたが、年間累計では8%超の成長を達成。業界全体として人材投資を持続しつつ、プロジェクト需要に応じた戦略的な組織運営が進んでいます。

データから見る4つのインサイト(2025年3月〜12月)

① 年間で+4,896名増、業界全体で堅調に拡大

  • 総在籍者数:59,157名(3月)→ 64,053名(12月)
  • 年間増加率:+8.3
  • 春の新卒採用、夏の決算後採用、秋冬の定着期という3段階の成長サイクルがみられました。
  • 特に春〜夏の人材流入が全体の底上げに寄与しています。

② 12月は+178名増(+0.3%)、緩やかな上昇で推移

  • 前月比:+178名(+0.3%)
  • 採用ラッシュが落ち着く中で、年末の繁忙期に向けた人員確保・配置が行われたと考えられます。
  • 前月同様、離職率の抑制と人材の安定稼働が続いており、業界の成熟度を感じさせる動きです。

③ 採用の主軸は「新卒+中途」の両輪体制

  • 5月:新卒社員の社会保険加入反映で +1,932名(+3.3%)
  • 8月:決算後の採用予算執行により +1,313名(+2.1%)
  • これらの大型増加を経て、秋以降は緩やかな上昇にシフト。

④ 減少は一時的、全体ではプラス成長を維持

  • 一部企業で数十名規模の減少がみられるものの、プロジェクト完了や人員再配置による一時的な調整だと考えられます。
  • 全体では引き続き拡大基調が強く、業界の人材吸収力の高さが確認できます。

FAQ(よくある質問)

Q1. 被保険者数とは何を示す指標ですか?
→ 社会保険に加入している従業員数を示し、企業の実質的な在籍社員数を反映する信頼性の高い指標です。

Q2. なぜ5月と8月に大きく増えたのですか?
→ 5月は新卒社員の社会保険加入が反映され、8月は決算後の採用予算が執行されるためです。

Q3. 12月の増加率が小さい理由は?
→ 年末は新規採用よりも既存人材の配置・定着を重視する傾向があるためです。

Q4. 減少している企業は業績が悪化しているのですか?
→ 必ずしもそうではありません。人員最適化や契約終了など、事業サイクルに基づく自然な変動が主因です。

Q5. 今後の採用動向は?
→ DX・AI関連の需要増を背景に、2026年も人材拡充の動きは継続するとみられます。

まとめ

2025年3月〜12月にかけて、コンサルティング業界全体で+4,896名(+8.3%)の純増を記録。

採用強化を背景に業界規模が拡大する一方で、秋以降は安定運営と人材の定着を重視するフェーズへと移行しました。

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