アートが切り拓く、ビジネス街の未来――大丸有エリアが仕掛ける「FUTURE VISION SUMMIT 2025」、12月9・10日開催【EDGE~注目イベント紹介~】

アートが切り拓く、ビジネス街の未来――大丸有エリアが仕掛ける「FUTURE VISION SUMMIT 2025」、12月9・10日開催【EDGE~注目イベント紹介~】
日本有数のビジネス街・大手町・丸の内・有楽町(大丸有)で、アートとビジネスが交差する大型イベントが開催される。2025年12月9日(火)・10日(水)に行われる「FUTURE VISION SUMMIT 2025」は、アーティストと企業の協働を通じて、既存のビジネスモデルに風穴を開ける試みだ。

主催の一角を担う有楽町アートアーバニズムYAUの担当で、特定非営利活動法人 大丸有エリアマネジメント協会(リガーレ)の中森葉月氏は、イベントの背景をこう語る。「日本経済の中心地である大丸有の国際競争力をどうすれば維持できるのかという問いに対し、ここ数年、YAUをはじめアーティストのクリエイティビティにヒントを求めて活動してきました。社会や経済に対して新しいクリエイティビティやアントレプレナーシップをどう持つか――その刺激にアーティストの活動がなり得るのではないかということを、大丸有から発信できれば」

リガーレがこの取り組みに注力する理由は明確だ。「一つのビル単体で収益を上げればいいということではなく、このエリア全体がどうすれば良くなるかという視点で物事を考えている」と中森氏。アートへの投資は短期的な成果が見えづらいが、エリア全体の価値向上を目指す同協会だからこそ、長期的な時間軸でプロジェクトを育てられるという。

今回の特色は、東京藝術大学が共催に加わったことだ。「藝大と一緒にやっていることで、企業の人にも理解してもらいやすくなった」。東京大学総長・藤井輝夫氏、東京藝術大学長・日比野克彦氏をはじめ、コクヨ社長・黒田英邦氏、ファミリーマート社長・細見研介氏、建築家・藤本壮介氏、慶應大教授・宮田裕章氏ら、各界のトップランナーが登壇する。

注目は、PwC Japanグループのチーフストラテジーオフィサーでありチーフイノベーションオフィサーでもある桂憲司氏が、東大・東京藝大の両トップと「知と創造が拓く未来」をテーマに議論するカンファレンスセッションだ。また、DENSOと AGCの企業共創プロジェクトにアーティストがコラボレーションした展示と、そのプロセスにおいてアーティスト関与の意義を話し合うセッションも。さらに、野村総合研究所のエキスパート・テクニカルエンジニアで、NRIアート部発起人でもある花崎徹治氏が「企業のアート活動と『越境』する交流の価値」をテーマにしたセッションに登壇。コンサルティングファームの最前線で、アートとビジネスの融合がどう語られるかが見どころとなる。

カンファレンス、セッション、展示、ワークショップという多層的な構成で、「ただ話を聞いて帰る」イベントではなく、体験を通じて自ら変化のきっかけをつかめる場を目指す。
「アートに漠然と可能性を感じている人は、企業の中にも少なからずいる。今やっていることに新しい刺激が欲しい、どうアップデートしたらいいか悩んでいる――そんな時、全然違う視点をアーティストがくれる」と中森氏。中長期的には、フューチャービジョンサミットが核となり、エリアで自発的にアートとビジネスの協働が起こっていくプラットホームへと成長することを目指している。
「変化を望んでいる人にぜひ、来ていただきたい」。丸の内から始まる、未来への”さざなみ”が、今動き出そうとしている。

<イベント概要>
名称:FUTURE VISION SUMMIT 2025
会期:2025年12月9日(火)・10日(水)
会場:丸ビル7階丸ビルホール、丸ビル8階コンファレンススクエア、三菱ビル1階サクセス
詳細:https://www.fvs2025.com/

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